曹操は自分がチビであることを、深く悩んでいた。

のう、司馬懿よ……。 どうやったらわしは背が伸びるのかのう。

首と足を誰かに持ってもらって、 思いっきり引っ張ればいいんじゃないんですか？

おおっ、その手があったか！！ 早速、誰かを呼んで来い！

（ははは。 　そんなうまくいくわけ、なかろうに。 　首でもひねって中止、ってオチだろうな……）

司馬懿は許楮と夏候惇を呼んで来た。

殿ぉおお〜〜〜♪ オラにできるコトってなんだぁ〜〜〜？

…………。 （ どーせ、またロクでもないことなんだろうなぁ……）

おおっ、やっと来たか！！待ちくたびれたぞ！！

まぁ、一応全身麻酔しときますね。

司馬懿は曹操に注射をした。

おおっ、効いてきた効いてきた。

曹操はその場に倒れた。

しばいどのぉ〜、なにすればいいだ〜？

夏候惇殿は首を持って、 許楮殿は足を持って思いっきり引っ張ってください。

のう、孟徳……。 本当にいいのか？

おおっ、やれ！

それじゃ……。 せーのっ！！

許チョと夏候惇は思いっきり引っ張った。

ぐいいいいいいいん！

おおおおっ！！伸びた！！伸びた！！

お〜、すっげぇなぁ！！

本当に伸びたな。

（そ……そんな馬鹿な！　なぜ伸びるんだ！）

どうだっ！！ この身長なら関羽も真っ青だ！！

推定身長２メートル３４センチ。

（ くそっ！！　面白くない！ 　 　ええい、イタズラしてやる！！）

許楮！夏侯惇殿！ 腕を引っ張ってください！

なぜだ？

体が伸びたら腕も伸ばさないと不釣合いでしょ！

なるほどな。

許楮が首を持ち、夏候惇は腕を引っ張った。

ぐいいいいいん！

まだまだっ！！ ひざのところまで伸ばしてください！！

わ……、 分かった！

ついに曹操は腕がひざのところまで来た。

そうそうさま腕ながいなぁ〜。

…………ッ！？ な、なんてことをしてくれる！！

つぎっ、耳を伸ばしてください！

ぐいいいいいん！

夏候惇は何も言わず耳を伸ばした。


……そして完成したのが身長２メートル３４センチで
手がひざまであって耳が肩に付くぐらい長い曹操……。

ふぬはははははは！！ どこぞのテナガザルにそっくりですぞ！！

あ〜は〜は〜は〜。

も……孟徳。 笑っていいか……？

駄目だ。

ぷっ……。 はーははははは！

貴様ら処断。

その頃蜀では

あああああ！ せ……背が縮んでいく！！

どうしたんでしょうねぇ。

い……いやっ、それだけじゃない！ 耳と腕も、縮んでゆくっ！！

２分後

なんだかとってもバランスのいい体になったな。 ……背が低いのは気になるけど。

よいではないですか。 テナガザルの頃よりはよっぽどマシですとも。（笑）

そうか……そうだな。 よしとするか！！