三国劇場 |
と・き・め・き | |
作: 迦楼羅 様 |
VS |
陳宮よ。 何ゆえ、わしよりも呂布を選んだのだ? |
フンッ、簡単なことよ。 呂布はおつむは幼児クラスでも、 てめぇみたいな自己中ヤローじゃじゃねぇんだよ! |
・・・ふっ、陳宮よ。 では何故、智謀に長けていると自負していたお主が、 このような結果を迎えることになったのだ? |
この武力だけのでくの棒が、 俺様の献策を無視し続けたから、こんな結果になったんだ! |
…………!? |
このカス! ウドの大木! 義父殺し〜!! |
……うぅッ。(涙) (ひどっ……) |
ふふふっ。 ではお主は、今日の事態をどうするつもりであろう? |
ふんっ、臣下としては不忠者だし、息子としては親不孝者だった。 俺様なんぞ殺されて当然だ! |
しかしなぁ・・・。 お主はそれでも良いだろうが、お主の妻子と年老いた母親はどうなるのだ? |
ふふん。(笑) 曹操よ。 俺様は、かつて こんなコトを聞いたことがある。 |
む? |
孝の倫理をもって天下を治める者は他人の親を害さず。 |
仁の徳を四海の内に施す者は人の祭祀を絶やさない。 |
ぬぅッ!? |
もはや家族の命運は俺の手の中には無い。 曹操、貴様の中にある。 ……そういう、ことだ。 |
……ううッ……。 |
( ・・・何だ? この心の奥底から湧き出るようななんとも言いがたい熱い気持ちは!?) |
( 乱世の奸雄と言われたときのような、過剰なまでの自信。 ……それに近い感情だろうか? ……いや、違う!) |
( 荀ケや郭嘉に出合った時のような、ワクワクした高揚感か? これも違う!) |
( 董卓に敗れたときに感じた焦燥か? 宛城で敗れたときに感じた虚無感か? ……いや、どれも違う!) |
( もっと単純で、それでいて強烈な。人が人である、根源たる感情……) |
( ……なんなのだ? この湧き上がってくる感情は、なんなのだッ!?) |
( 待てよ、この気持ち。……ひょっとして……) |
( そうか! 簡単なことだったのだ! ) |
曹操殿、さっきからどうなされたのですか? すごい汗ですよ。 それに顔も妙にニヤけてますし。 |
・・・好きだ。 |
は? |
わしは陳宮が好きだ。 |
曹操殿、気持ちは分かりますが……。 軍法を正さねば兵たちに示しがつきませぬ。 |
そういう意味で言ってるのではない! |
わしが陳宮に感じたもの、それは愛だ。 ラヴだ! アモーレだ! |
あぁ、何故わしは今まで気付かなかったのだろう。 愛しちゃったの陳宮。 わしの気持ち、受け取ってくれるかしら? |
・・・・・・・・・。(汗) (曹操が純真無垢の乙女に! しかもキモいからタチが悪い) |
じぃいい〜〜〜〜。(熱い視線) |
うぅッ!? |
……ポッ。(赤面) |
ひぃいいッ!? |
こ、こうなったらこの世に1秒たりとも居たくない! さっさと処刑してくれ! |
何を言う、陳宮!? ILOVE YOU! 我愛称!! チョヌン タンシヌル サランヘヨ〜! |
ええぃ! おまえの気持ちには、 応えてやれんと言っている!! |
ぬおぉぉぉ〜!(涙) 陳宮〜〜〜! カ〜ムバ〜ック!!! |
作者様 コメント: | 天猿様の列伝を参考に書かせて頂きました。 なんだか曹操が変態どころかゲ○ですね。(笑) 反省。 |
天猿 コメント: | 陳宮の列伝(私評)では、 メチャクチャに書いちゃったのですが。 こうして、劇場作品で投稿していただけるとは、とても光栄。 ……世の曹操ファンには、申し訳ないけど。(笑) |