三国劇場 |
『 司空府将軍会 』 |
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作: かいがら 様 |
官渡の戦いののち。
降将 張郤は晴れて曹操の臣下となった。
張郤を迎えた歓迎の宴が開かれ…
その帰路で。
まさかいきなりこんなに好待遇とは。さすがは天下に名だたる曹司空閣下…! 私の力量を評価してくれる君主にめぐり合えて、本当によかった。 一生をこの国のために捧げる所存よ |
さすがは張将軍。 白馬義従との戦で名を挙げただけはあり、立派なお考え。 それがしも貴公と全く同じ思いでござる。 |
うおっ…! と、徐将軍でありましたか。 気づかず申し訳ない。 …いつから? |
先ほどからずっと貴公の隣にいたでござるが…。 |
はは…それは失礼。 (影薄い…) |
それはそうと、貴公を「司空府将軍会」にお誘いに参った。 是非にご快諾を。 |
将軍…会? |
くだいて言えば、司空閣下を心からお慕い申す将軍の会合でござる。 国内の良将はほぼ全て参加しておられる。 また、夏侯両将軍をはじめとする、ご一門の将軍方も参加しておられる。 貴公を良将と見込んでお誘いしている次第。 |
ふむ…いかがいたしたものか… (やったぞ、他の将軍方にも「良将」と認めてもらっている!) |
まぁ、一度参られただけの、名前だけの会員も多いでござるが(苦笑) |
え…? 名前だけ? |
左様、一度会合に参ってから、 何故か二度と参られぬ将軍が多い。 素晴らしい会合であるのに。 |
(なにか猛烈にマズい予感がする…) ぐ、具体的活動は? |
宴が主でござるな。 宴でお互いを語り合う。 まぁ、前回は張文遠将軍と李将軍が斬り合いになったり。 他にも于将軍の説教語りが4時間続いたり。 実り多い宴でござった。(ニコ) |
!? |
もちろん、将軍方の真面目な演説会もある。 この間は、夏侯将軍に演説していただいた。 「舌で楽しむ、我が目玉」というテーマでござったかな? |
!!? |
他には…そうだ、運動会もござる。 前回の目玉は、 許将軍との牛引っ張りレースでしたな。 |
いや…。 折角のご推薦、ありがたいが。 謹んで、じ……。 |
ご快諾いただけるか! いやぁ、実に喜ばしい! |
え…? あ…その…? |
それがし、貴公を必ず勧誘して参ると大見得を切ってきた建前。 全く引くことも出来ませんのでな! 自害の準備もムダになり、よかった! |
じじ、自害!? (なに考えてんだ!?) |
この徐公明の命が今あるのは、貴公のおかげでござる! |
ぐ…ぐるじぃ…・ あ…はは…。 じゃ、じゃあ、今日はそうい…。 |
実は将軍会の方で、すでに歓迎会の準備もしておって! では早速参りましょうぞ! 于将軍も貴公と語り合いたいと首を長くして待っておって! |
え…あ、ちょっと、いずこに…。 |
い〜や〜〜だ〜〜!! |
かいがら様 コメント : | 未来が開けていたはず! そして、それは輝かしいものであったはず! …張郤の運命やいかに! |
天猿 : | かいがら様から頂きました。 はっはっは。さすがは最強国家 魏、タチの悪さも最強♪ 関羽が劉備のもとに逃げ帰ったのも、 実は『司空府将軍会』がイヤだったからなのかもね。 |