三国劇場 |
最強タッグ (前編) | |
作: 天猿 |
……もしも呂布と孔明が出会っていたら……
俺の名は呂布。 三国最強の武将。 |
……しかし知恵には自信がないのが悩みの種。 策を練るのは、部下に任せたいところよ。 どこかに良い軍師はおらぬものか? |
私の名は孔明。 三国最高の軍師。 |
……しかし腕っぷしに自信がないのが悩みの種。 戦争をするのは、主君に任せたいところです。 どこかに良い主君はいないものでしょうか? |
……………………。 |
……孔明といったか? どうやら、俺にはオマエのような男が 必要なようだ。 |
……呂布殿。 私も今、そう思っていました。 |
俺の軍師になってくれるか? |
喜んで。 |
……では、さっそくだが。 孔明、天下とは どーやって取れば良いのだ? |
ズバリ、天下三分の計。 まず、呉の孫権と手を結んだ上で、 荊州と益州を手に入れます。 そして、大陸の西の地 蜀にて力を蓄えた後、 北の大国 魏を討つのが良いかと…!! |
わかった。では、まず……。 荊州は、どうやって取るのだ? |
劉表が死んだ今、その息子達はボンクラ共ばかり。 こいつらを殺して、荊州を乗っ取ってしまいましょう! |
……なんとも魅惑的な献策だ。 迷わず、実行しよう! |
荊州は、あっさり取れたな。 では、益州はどーやって取るのだ? |
益州を治める劉璋とは、お人好しで脆弱なバカ殿です。 力になるフリをして取り入り、騙まし討ちで攻め滅ぼしましょう。 |
……おお、裏切りか!? それは俺も大好きだ。 喜んで、実行しよう!! |
いやはや。 なんともトントン拍子でコトが進むものよ♪ |
はい。 それもこれも、呂布殿がまったく迷いのない方だからです。 この孔明、仕えていて気持ちがいいですぞ♪ |
なんのなんの。 オマエの献策が、どれも俺の趣味にピッタリだからさ。 |
……ふふ……。 乱世においては、どんなに ド汚いコトをしても 勝ったもん勝ちですからね。(笑) |
ははははははははははっ!! |