三国劇場 |
趙雲の七日間戦争 | |
作: 天猿 |
蜀の国を手に入れ、ようやく落ち着いた劉備。
長年苦労をかけた趙雲に報いるべく、劉備はある提案を持ちかけた。
のう、趙雲よ。 前々から思っていたのだが……。 |
は。 何でございましょうか、劉備殿。 |
そう、それだ。 その堅苦しさは何とかならんのか? |
もう長い付き合いなのだ。 関羽・張飛と同じように、 そなたとも肝胆 相照らす会話を楽しみたいと 思っているのだよ。 |
そんな、恐れおおい……。 ほ、本当に、よろしいのですか? |
ははは、もちろんだ。 なんならそなたとも、義兄弟の契りをかわそうか? |
…………………………。 |
…ん? どうした、趙雲よ。 |
ははは、フザけるな。 このヘンテコな耳をした 偽善者野郎め。 |
……な、なッ……。 なんだとぉおおおッ!? |
あ? なにキレてんだ、てめぇ? 御望みどおりに、正直に思ったことをそのまま述べたまで。 文句あんのか、コラ? |
……う……ッ……。 |
この際、ハッキリ言わせてもらうけどな。 おめーら、ムサ苦しい三兄弟は カッコイイ俺様の引き立て役なんだよ。 間違っても、おめーらと義兄弟の契りなんてゴメンだぜ。 |
……ば、馬鹿な……。 |
フフフ。 しかし思ったことをそのまま口にするのが、 これほど気持ちいい事だったとはな。(笑) |
……今まで我慢した分、 これからは好きにやらせてもらうぜ、オッサン! |
…ちょ、趙雲がグレた……。 |
天猿 : 反抗期は、誰でも通る道ですからね。