袁術
あまり知られてはいないのですが、
反董卓連合解散の直後においては、
もっとも天下に近かった男
それが、この袁術です。
袁紹や曹操が自領の獲得にやっきになっていた192年末時点、
既に袁術は揚州・豫州・司隷にまたがる
大勢力を築いていました。
しかし、圧倒的優位にあった油断と、
過剰なまでの貪欲さにより、
やがて滅亡に至ることになります。
とは言え、
あの孫堅を徹底的に利用しつくした傲岸さと、
さらには帝位を僭称するほどの大胆さは、
ある意味、見事と言わざるをえません。
毒々しい色ではありつつも、
彼もまた 乱世を彩った華のひとつだったと言えるでしょう。