【 孫権 】



『 王者の資質 』


三国時代において、孫権ほど この言葉が
似合う人物は、そういないのではないでしょうか。


能力のある人物を登用し、
権限を与えてうまく働かせる、という手腕では
曹操や劉備にさえ勝るかもしれません。


小覇王と讃えられた兄 孫策とは対照的な

「内政充実型の君主」 として、

つまり 「守勢の人」という印象が強いのですが、
実のところ、軍事面においても
相当の実績を残しています。



孫策より孫権が政権を受け継いだ時に
孫呉陣営が所有していた領土は

会稽・呉郡・豫章・廬陵

の四郡のみであり、
しかもそれらを完全に支配しているわけでは
ありませんでした。


これらの諸郡を制圧し、
南方の山越族を征伐し、揚州全体に領土を広げ、
なおかつ関羽を破って荊州を得たのは
孫権の代になってからのことです。



確かに孫権 自身が指揮した対外戦争での
勝ち星は少ないのですが、
多くの部下をうまく使い分けることで、
ついには孫策時代の倍以上の規模に
版図を広げてみせています。

その軍事的積極性は、
もっと評価されてもいいかもしれません。




部下をおだてたり、ねぎらったりする事が
巧みであった事をしめす
エピソードも多いのですが、

それ以上に、独特の怖さや凄みを持った
人だったのではないでしょうか。


孫策の死後、
絶対的なカリスマを失ったにもかかわらず
孫呉政権が瓦解しなかったのは、

孫権もまた、家臣達の心をつなぎ止める
「得体の知れない何か」
を内に秘めた君主だったからかも、しれません。







【 ネタバレコーナー 】

【 使用ソフト・手法 】  
Painter6.0 & Photoshop6.0による加工

【 作業時間 】
3時間半

【 参考資料 】 
梁慶一:『新暗行御史』 表紙イラスト



【一言】 

パソコンでネットになかなかつながらず、
その時間つぶしで適当に描いたイラスト。

自分にしては
短い時間で描き上げることができたので
満足しています。

肩の力を抜いてテキトーに
描いた方が、作業も進むってコトですかねぇ…。(苦笑)